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『人工島をアートする』

鎌田恵務君初個展に寄せて

拝火教の祭壇か。

死体は鳥に啄いばまれ、骨は風に吹き散らされ、ー 鳥葬。

 

あるいは?

「死人はその死人をして葬らしめよ」

「風は己が好むところに吹く」

 

若き作家よ、

風に身を委ね、

発て。

石の祭壇から一筋の茎、

虚空に。

 

 

荒井 献

東京大学・恵泉女学園大学名誉教授、日本学士院会員
 

2001年6月29日  毎日新聞『文化 批評と表現にて』掲載

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